育児をしながら働く女性の働き方に関する調査結果を公開。
働くママと男性マネージャーとの意識の差が浮き彫りに

2014.12.18
サイボウズ株式会社

サイボウズ株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:青野慶久、以下サイボウズ)では、働き方未来予測プロジェクト「サイボウズ未来想研」の一環として、育児をしながら働く女性250人とマネジメント層の男性250人を対象に「育児をしながら働く女性」をテーマにしたインターネットリサーチを実施いたしました。

「育児をしながら働く女性」にはご自身の体験を元に回答いただき、「マネジメント層の男性」には、育児をしながら働く女性の現状についてご自身が思うことを回答いただいています。

育児をしながら働く理由
「自由なお金がほしいから」は女性が19.2ポイント高く、
「仕事にやりがいを感じているから」は、男性が18.0ポイント高い結果に

育児をしながら働く女性、マネジメント層の男性共に、最も多い回答は「家計に必要だから」(女性78.8%・男性76.0%)となりました。
男女で最も乖離があったのは「自由なお金が欲しいから」。育児をしながら働く女性は44.0%が回答したのに対し、マネジメント層の男性は24.8%のみが回答し、19.2ポイントの差となりました。
また逆に、「仕事にやりがいを感じているから」は育児をしながら働く女性は28.0%が回答したのに対し、マネジメント層の男性は46.0%が回答し、18.0ポイントの差となりました。

育児しながら働く理由

【育児をしながら働く女性】あなたが、仕事を行なっている理由をお答えください。(複数回答)【n=250】
【マネジメント層の男性】あなたが思う、女性が育児をしながら仕事を行なう理由をお答えください。(複数回答)【n=250】

育児をしながら働く女性にとっての課題
女性側の課題第一位は「子供と過ごす時間が短い」。
一方、マネジメント層の男性は「上司や同僚など職場での理解不足」が第一位に。

育児をしながら仕事を行なう上で、課題に感じていることをお聞きしたところ、育児をしながら働く女性の最も多い回答は「子どもと過ごす時間が短い」となり、46.0%が回答しました。一方、マネジメント層の男性は24.4%のみにとどまっています。
また、「子供に十分な教育機会を提供できていない」についても、育児をしながら働く女性がマネジメント層の男性よりも15.6ポイント高い結果となり、両者にギャップがあることが伺えます。
一方、マネジメント層の男性が最も多く回答した項目は「上司や同僚など職場での理解不足」であり、理解できていない部分があると自覚している方が多い事が判明しました。

育児をしながら仕事を行う上での課題

【育児をしながら働く女性】あなたが育児をしながら仕事を行なう上で、課題に感じていることをお答えください。(複数回答)【n=250】
【マネジメント層の男性】あなたが思う、女性が育児をしながら仕事を行なう上で、課題だと思うことをお答えください。(複数回答)【n=250】

また、現在の職場環境について取り組んでほしいと思う事に対しての設問では、多くの項目で、育児をしながら働く女性よりも、マネジメント層の男性の方が高いポイントとなりました。特に差のあった項目は「柔軟な時間帯で勤務が可能な制度」となり、育児をしながら働く女性は58.0%の方が回答したのに対し、マネジメント層の男性は73.2%が回答し、15.2ポイントの差となりました。
育児をしながら働く女性が、マネジメント層の男性よりも多く回答した項目は「育児中の女性への評価改善」で、女性が38.8%回答したのに対し、男性が32.0%と6.8ポイント差となりました。

現在の職場環境について取り組んでほしいと思うこと

【育児をしながら働く女性】あなたが、現在の職場環境について、取り組んでほしいと思うことをお答えください。(複数回答)【n=250】
【マネジメント層の男性】あなたが思う、女性が育児をしながら仕事をする職場環境について、取り組んでほしいと思うことをお答えください。(複数回答)【n=250】

こういう制度や環境があれば両立しやすいと思うもの(自由回答)
子供が病気になったときに対応できる施設や制度の充実を望む声が多い結果に

育児と仕事を両方する時に、こういう制度や環境があれば両立しやすいと思うものをお聞きすると、特に「子供が病気になったとき」の託児施設や在宅勤務制度などの充実を挙げる意見が目立つ結果となりました。

こういう制度や環境があれば両立しやすいと思うもの(抜粋)
【育児をしながら働く女性】
  • 自宅での仕事。(41歳女性)
  • 病児保育や延長保育が充実していること(37歳女性)
  • どうしてもというときは、子供を職場に連れて来られる環境。保育料の負担軽減。共働きの収入でみられると、どうしても保育料が高額になり、給料がだいぶとられてしまう。(36歳女性)
  • 病児保育が充実するともっと仕事がしやすくなると思う(39歳女性)
  • 自宅で出来る仕事や半日仕事等などが多数あればと思う。(41歳女性)
  • 中抜けができる制度。(44歳女性)
  • 企業によって異なるが、出産や育児に関する企業の理解が浸透しないと、せっかくの制度があっても利用できなかったり利用しづらいなどの問題が発生するので、介護も含めて企業の研修会などを積極的に実施するべきと考える。 自分については、幸い会社での理解や制度があるため、特に問題は感じていない。(46歳女性)
【マネジメント層の男性】
  • 会社の中に、または、会社指定の育児施設。(63歳男性)
  • 在宅で仕事をする。(65歳男性)
  • 急な病気の時に面倒を見られる人がいない家族に代わって見てもらえる信頼できる施設が必要。 お互いに子供を世話できる職場環境が必要。(55歳男性)
  • 在宅勤務を可能にする。パソコンを使えば、家でも仕事は可能。その環境を会社が整える必要がある。(52歳男性)
  • 3年間位の長期育休、男性社員の育休制度。(46歳男性)
  • 社内(職場近く)の託児所。(47歳男性)

あなたが、育児と仕事を両方する時に、こういう制度や環境があれば両立しやすいと思うもの教えてください。(自由回答)【n=500】

育児をしながら働く女性に対するマネジメント層の悩み(自由回答)
「仕事の頼みづらさ」「優秀な社員の退職」に悩むマネジメント層男性。

マネジメント層の男性にのみ伺った「育児をしながら働く女性に対する悩み」に関する質問については、「仕事を頼みづらい」という主旨の回答が多い結果となりました。
また、「育児と仕事を両立できないことによる優秀な社員の退職」という回答も目立ちました。
休暇や時短勤務の制度はあるものの、それをカバーする業務体制になっておらず、マネジメント層の男性の悩みに繋がっているのではないかと推測されます。

あなたが育児をしながら仕事をする女性に対する悩み(抜粋)
  • 必要時間を捻出してもらうことが難しい場合がある(63歳 部長)
  • 大切な仕事を頼みにくい時がありました(47歳 係長)
  • 育児と仕事の両立ができずに辞めていく社員が多い(42歳 係長)
  • 育児によって仕事量が減ってしまい急な仕事も頼みづらくなる(55歳 取締役)
  • 勤務時間が限定しているので重要な仕事は頼めない(55歳 次長)
  • ありません。もし感じるとすれば、それこそが職場の方の配慮の至らなさだ(50歳 取締役)
  • 勤務時間等への自由度を認めたいが、顧客先との重要案件の打合せ等に支障がでることがあるので仕事の重要度とのバランスが難しい(68歳 社長)
  • 育児によって優秀な社員が退職して困っている(51歳 課長)
  • 無理な仕事は頼めない(43歳 係長)
  • 育児のために退職してしまうこと(52歳 課長)
  • 急な休暇等子供の事情でローテーションが難しい(59歳 課長)
  • 育児との両立の難しさや、周りの理解の無さの為に、退職を余儀なくされる、 女子社員も少なくないので、社会、会社全体で、子育てとの両立について、 真剣に取り組みべきだと、切に思っている(43歳 部長)
  • どの程度気にかけないといけないかがわかりにくい(49歳 課長)
  • 急な休みや早退があり、仕事量の調整が難しい(41歳 係長)

【マネジメント層の男性】あなたが育児をしながら仕事をする女性に対して抱いている悩みがあればお答えください。(自由回答)【n=250】

調査概要

  • 調査名:育児をしながら働く女性の働き方に関する調査
  • 調査方法:WEBアンケート方式で実施
  • 調査対象:全国の男女20歳以上を対象に実施
  • 有効回答数:500名(育児をしながら働く女性と係長職以上の男性:各250名)
  • 調査実施日:2014年12月8日(月)~2014年12月9日(火)

サイボウズのワークスタイルに対する取り組み

http://cybozu.co.jp/company/workstyle/mama/
サイボウズでは、2014年12月1日に、働くママをテーマにしたショートムービーを公開いたしました。
グループウェアを通じた「新しい働き方」を提案するサイボウズは、自分たち自身も人事制度を改革するというチャレンジを行いながら、世の中に対しても様々な形で問題提起を行い、「働くママのワークスタイル」について一緒に考えていきます。

「サイボウズ未来想研」とは

http://cybozu.co.jp/tempo/miraisouken/
国際ジャーナリストの蟹瀬誠一氏をナビゲーターに迎え、「この先の日本の働き方」を各界の専門家や経営者との対談を通じて考えていくプロジェクトです。
経営者やマネジメント層の立場に立ち、新しいワークスタイルに関する問題提起や未来に向けて飛躍するためのヒントを考えていきます。

報道関係者様からのお問い合わせ先
サイボウズ株式会社 ソーシャルコミュニケーション部:浅野 亜未奈
〒112-0004 東京都文京区後楽 1-4-14 後楽森ビル12階
TEL:03-6361-2508 / FAX:03-5805-9036 / MAIL:pr@cybozu.co.jp

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2014年12月19日AM11:55 画像ファイルにタイトルを追記しました。